副業の確定申告のやり方|源泉徴収票と売上メモから書類を作る手順
会社員が副業の確定申告をするときは、本業の年末調整が終わっていても、副業分を含めた所得を整理する必要があります。まず源泉徴収票を用意し、副業の売上と必要経費をまとめ、所得区分と申告の要否を確認してから入力します。この記事では、初めての人が資料を集め、国税庁の作成コーナーで提出まで進める順番を説明します。所得税の申告要否と住民税の手続きは分けて確認します。
副業の内容や所得区分、住民税の扱い、消費税の関係は個人の状況で変わります。所得税の申告が不要でも住民税の申告が必要になる自治体があるため、会社の年末調整だけで全て終わるとは限りません。本文は一般的な整理方法であり、税額や申告の要否を断定するものではありません。公的情報は2026年9月16日に確認しています。

副業の確定申告で最初に整理すること
最初に、本業の給与と副業の収入を混ぜないことが大切です。給与の源泉徴収票には、会社が年末調整した給与や源泉徴収税額が記載されています。副業側から給与を受け取っている場合は、その勤務先の源泉徴収票も確認します。業務委託や販売など、給与以外の形で受け取った収入は、請求書や入金記録から整理します。
副業を始めた日、仕事内容、取引先、年間の売上、経費、源泉徴収された金額を一枚のメモにまとめます。売上が振り込まれた日と、仕事を提供した時期が違う場合もあるため、入金明細だけで合計を決めず、請求書や契約内容と照合してください。
| 資料 | 見る場所 | 確認すること |
|---|---|---|
| 本業の源泉徴収票 | 支払金額・源泉徴収税額など | 対象年、氏名、会社名 |
| 副業の請求書・売上台帳 | 取引日・相手・金額 | 売上漏れ、二重計上 |
| 経費の領収書・明細 | 日付・内容・金額 | 副業との関係、私用分 |
| 控除証明書 | 社会保険料・生命保険料など | 本業の年末調整に含めたか |

副業の収入と所得は違う
副業で受け取った売上の合計が、そのまま所得になるとは限りません。仕事に直接必要だった経費を、内容と根拠が説明できる範囲で整理し、収入から必要経費を差し引いて所得を考えます。売上が入金されたというだけで、生活費や個人的な買い物まで経費にしてはいけません。
自宅の通信費や電気代など、仕事と私用が混ざる支出は、利用時間・面積・通信量などの合理的な基準で事業分を分けます。割合を決めた理由をメモし、毎回同じ基準で計算できるようにします。副業をしているから家賃全額を経費にできる、という単純な判断は避けてください。
経費の記録に残す項目
- 支払日と支払先
- 購入したものや利用したサービス
- 副業のどの仕事に必要だったか
- 金額と消費税の表示
- 私用も含む場合の按分基準
- 領収書・明細・契約書の保存場所

事業所得か雑所得かを自己判断で決めない
副業の所得区分は、仕事内容、継続性、規模、帳簿の状況などを踏まえて確認します。「副業だから必ず雑所得」「開業届を出したから必ず事業所得」と決めつけることはできません。国税庁の案内や手引きを確認し、判断材料を整理したうえで、迷う場合は税務署や税理士へ相談してください。
継続的な取引があるか、どのような仕事をしているか、売上と経費をどう管理しているかを説明できるようにします。赤字にして税金を減らす目的で、実際には事業と関係しない支出を入れることはできません。取引の実態と帳簿が一致していることが重要です。

副業の確定申告書を作る順番
資料をそろえたら、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」などで入力します。会社員の給与は源泉徴収票を見ながら入力し、副業は所得区分に応じた欄へ収入と経費を入力します。本業で年末調整済みの控除を、申告画面でもう一度重複して入れないよう注意します。
- 対象年と申告の要否を確認する
- 本業・副業・控除の資料を分ける
- 副業の売上と経費を締める
- 所得区分と入力欄を確認する
- 源泉徴収票の内容を給与欄へ入力する
- 副業の所得と控除を反映する
- 税額、還付または納付額を確認する
入力結果が自動計算されても、元資料の誤りまでは見つかりません。源泉徴収票の支払金額・源泉徴収税額、売上台帳の合計、経費の合計、控除の証明書を入力後に照合します。入力途中の画面を保存する場合も、個人番号や口座情報の扱いに注意してください。

20万円という数字だけで判断しない
会社員の副業でよく見かける「20万円」という基準は、所得税の確定申告が必要かを考える場面の一つの目安であり、すべての人に同じように適用できる単純なルールではありません。給与の状況、副業の所得、年末調整の有無、還付を受けるかなどで扱いが変わります。
確定申告をする場合は、基準額だけを見て副業を隠すのではなく、本業と副業を含めた必要な情報を申告します。所得税の申告をしない場合でも、住民税の申告について自治体の案内を確認します。会社への通知や副業可否は税務とは別の問題なので、就業規則や社内窓口も確認してください。
e-Taxで提出した後に保存するもの
e-Taxを利用する場合は、方式に応じたマイナンバーカードや端末などを準備し、送信後に受信通知や受付結果を確認します。紙で提出する場合は、提出した申告書と控え、受付日を確認できる記録を残します。提出ボタンを押しただけで終わらず、受付済みまで確認することが大切です。
- 提出した申告書と副業の計算メモ
- 源泉徴収票と控除証明書の写しまたは記録
- e-Taxの受信通知や受付結果
- 納付した場合の領収・決済記録
- 売上・経費の根拠資料を年度別にまとめた場所

入力を終えたら、送信前の画面を保存し、源泉徴収票と売上・経費のメモをもう一度照合します。送信後に訂正が必要になった場合も、どの数字を直したか追えるようにしておきます。
期限から逆算して準備する
申告・納付の期限は対象年ごとに国税庁の案内で確認します。年末調整の源泉徴収票が届く時期、副業先から支払調書や明細が届く時期、控除証明書がそろう時期は人によって異なります。資料が届くのを待つだけでなく、売上・経費の一覧を先に作っておくと、不足に気づきやすくなります。
| 段階 | やること | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 資料集め | 源泉徴収票、売上、経費、控除を分ける | 対象年と氏名 |
| 計算 | 副業の所得と本業の給与を整理する | 重複・漏れ・按分 |
| 入力 | 作成コーナーで所得区分ごとに入力 | 年末調整済み控除の重複 |
| 提出後 | 受信通知・納付・控えを保存 | 受付済みか |

迷いやすい点を提出前に確認する
会社に副業が分かるかを税務だけで判断しない
住民税の通知や就業規則、副業の許可手続きは、所得税の確定申告とは別の制度です。確定申告の入力方法だけで会社への通知や社内の扱いを断定できません。勤務先の就業規則を確認し、必要なら人事・総務や自治体の住民税窓口へ、制度を分けて相談します。
副業先から支払調書が届かないとき
副業先から届く書類の名称や交付時期は取引の形によって異なります。書類が届かないことだけを理由に売上を計上しないのではなく、自分の請求書、契約書、入金記録、取引先との連絡を使って年間の取引を整理します。不明点は取引先と税務署へ確認し、推測で金額を埋めないようにします。
相談するときに持参するもの
- 本業の源泉徴収票
- 副業の売上一覧と入金明細
- 経費の領収書・カード明細
- 年末調整で提出した控除の一覧
- 所得区分や住民税について迷っている質問メモ
相談時には、個人番号や口座情報の取り扱いにも注意します。必要な書類だけを持参し、コピーやデータを第三者へ無造作に送らないようにします。税務署の案内、自治体の住民税案内、勤務先の規定を分けて確認することが、誤解を減らす近道です。
申告後に資料の誤りへ気づいた場合は、放置せず、修正申告や更正の請求など該当する手続きがあるかを公式案内で確認します。提出済みの申告書、受信通知、訂正したい根拠資料を残しておくと、相談時に経緯を伝えやすくなります。
年度が変わると様式や期限が変わることがあります。前年の記事や保存した入力画面をそのまま使わず、対象年の公式ページを開いてから作業を始めましょう。
不明点は質問にして残し、確認日も記録します。
提出後も控えを確認します。
記録を残します。忘れません。
まとめ:本業と副業の資料を分ければ確認しやすい
副業の確定申告は、源泉徴収票を起点に、本業の給与、副業の売上、必要経費、控除を分けて整理します。20万円という数字だけで結論を出さず、所得税と住民税、所得区分、年末調整の状況を確認してください。迷う点は、判断材料をまとめて税務署や税理士へ相談します。
次の一週間で行うこと
- 1日目:対象年と本業の源泉徴収票を確認する
- 2日目:副業の請求書・入金記録を並べる
- 3日目:経費の領収書と明細を整理する
- 4日目:所得区分や住民税の確認点をメモする
- 5日目:作成コーナーの入力欄を確認する
- 6日目:本業の年末調整との重複を点検する
- 7日目:相談先と提出日を決め、控えの保存場所を作る
公式情報
本記事は副業の確定申告に向けた資料整理の一般的な案内です。所得区分、申告の要否、住民税、消費税、控除の扱いは個人の状況で異なります。最新の国税庁・自治体・勤務先の案内を確認し、判断に迷う点は専門家へ相談してください。
書類を作る前に、必要な数字をひとつの場所へ集める
源泉徴収票、売上、経費、控除に関する資料を月ごとに整理し、どの数字をどの欄へ使ったかメモしておくと、入力途中で迷いにくくなります。制度や期限は状況で変わるため、最後は税務署や専門家の案内で確認しましょう。
