週末に航空券を探し始めてから、パスポートの期限切れに気づいた。そんなときは予約画面をいったん閉じ、申請と受け取りの予定を先に組みましょう。国内のオンライン申請は、マイナンバーカードと対応スマートフォンで進められますが、最後の受け取りは本人が窓口へ行きます。

自宅で済ませる作業と外出が必要な作業を分けると、ひとりで準備しても見通しが立ちます。この記事は国内に住む人の本人申請を中心に、準備、写真、送信、通知、受け取りを順に案内します。掲載写真は申請準備の編集イメージで、実際の行政画面ではありません。
申請の手順を選んで読む
最初に「新規か切替か」と受け取りの予定を整理する
初めて作る人と、期限が切れた人は新規申請です。まだ有効で残りの期間が1年未満になった場合や、査証欄の余白が見開き3ページ以下になった場合は切替申請の対象になります。氏名や本籍地の都道府県が変わった人は、変更の手続きを選びます。紛失した人は、通常の切替として進めないでください。

「送れた日」から旅行日を決めない
通常の国内交付は約2週間ですが、手数料改定後の混雑について外務省は約1か月を見込むよう案内しています。これは予約できる受取日の保証ではありません。写真の訂正や追加書類が必要なら、さらに時間がかかります。航空券を購入する前に、申請先の交付日程と渡航先が求める残存有効期間を確認しましょう。
仕事の休みを取る人は、「送信できる夜」だけでなく「本人が受取窓口へ行ける日」をカレンダーに入れます。受け取り場所は送信前に選び、申請後に変更できない点も大切です。遠い窓口を勢いで選ぶより、自宅や職場から行ける開所日を見て決めてください。
カード・暗証番号・アプリを先にそろえる
現在のアプリ名はマイナアプリ(旧マイナポータルアプリ)です。手続きの入口はマイナポータルで、カードの読み取りや署名にアプリを使います。古い説明で別アプリを探し回らず、デジタル庁のアプリ案内から対応端末と入手先を確認してください。

- 本人のマイナンバーカード。氏名・住所の変更がある場合は、カード情報を先に更新する。
- 対応スマートフォンとマイナアプリ。充電を済ませておく。
- 利用者証明用・券面事項入力補助用の数字4桁の暗証番号、署名用の英数字6〜16文字のパスワード。
- 切替・記載事項変更なら、現在有効なパスポート。
- 白い無地の紙と、黒または青の濃いインクのペン。自署の撮影に使う。
分からない暗証番号を何度も試さない
ログイン用の4桁と、申請の署名に使う長いパスワードは別です。「いつもの4桁で入れたから準備完了」と思わず、両方を確認します。思い出せない場合は、ロックされるまで推測を繰り返さず、公式の再設定案内へ進みましょう。暗証番号をカードと一緒に撮影し、スマートフォンへ保存することも避けます。
本人による新規申請では、戸籍情報がシステム連携されるため、通常は紙の戸籍謄本を別途提出しません。ただし追加書類の依頼が来る場合はあります。未成年者の代理提出など条件が違う申請は、成人の本人申請と同じ準備表で済ませないでください。
マイナポータルで質問に答え、申請を開く

マイナポータルの公式入口からログインし、パスポート申請へ進みます。申請トップの質問に答えると、状況に合った手続きに案内されます。本人のカードを使い、氏名や住所が現在の情報かを見てから、受け取り窓口を選びます。
メールのリンクや検索広告で本人確認情報を入力する前に、公式の入口かを確かめます。カードや旅券を読み取る場面で止まったら、端末側の読み取り位置やアプリの案内を確認してください。画面に出るエラー文を控えると、問い合わせ時に「何となく進まない」より状況を伝えやすくなります。
途中で休むなら保存してから閉じる
入力内容は自動保存されません。中断するときは「ここまでの内容を保存」から保存し、再開時はパスポート申請画面の「申請を再開」を使います。電話が来た、食事の支度をする、といった短い中断でも、保存できたかを見てから画面を閉じましょう。
顔写真は「きれいに見せる」より本人と分かること
顔写真はアプリ内で撮影するか、写真館などのデータを取り込めます。申請日前6か月以内に撮影した、本人だけが正面を向いた写真を用意します。背景に物や影が入らず、髪などで顔の輪郭が隠れないようにします。撮影前に白い壁の前を片づけ、スマートフォンを顔の高さに固定すると確認しやすくなります。

美肌フィルター、小顔補正、目の拡大、ほくろやしわの修正など、本人の特徴を変える加工は使えません。アプリによる背景処理後も、輪郭や髪が不自然に切れていないかを見てください。気に入ったSNS写真を流用するより、証明用として撮り直すほうが手戻りを減らせます。
写真館へ依頼するなら「オンライン申請用」と伝える
国内のマイナポータルへ顔写真データを取り込む場合、外務省の案内はJPG・600KB以内です。紙の証明写真を受け取るだけではなく、申請に使うデータが必要なことを伝えます。この記事に載せたWebP写真を提出に使うわけではありません。顔の位置・大きさの規格と画像ファイルの規定は別々に確認します。
自署は白い紙へ書き、影を入れずに撮る
自署は本人が白い無地の紙へ、黒か青の濃いインクで書きます。紙に覆いかぶさると手や頭の影が入るので、明るい場所で少し離れて撮影します。小さく薄く書く、罫線入りの紙を使う、署名の端を切る、といった失敗を避けてください。

アプリで撮るほか、あらかじめ用意した画像も取り込めます。国内向けの自署データの規定はJPG、横788×縦284ピクセル、200KB以内です。取り込み後は文字の線が消えていないか、紙の影や別の文字が残っていないかを拡大して確認します。読みやすく直そうとして画像上で文字を書き足すのではなく、必要なら紙から書き直しましょう。
送信前に、氏名と受取窓口をもう一度見る
写真を取り込めても、正式な審査に合格したわけではありません。急いで送信せず、本人情報、申請区分、旅券情報、写真と自署、窓口と連絡先を順に見ます。自動表示された情報も「機械が入れたから正しい」と決めつけず、変更した氏名や住所が反映されているかを確認します。

- 氏名・生年月日・住所と連絡先を確認する。
- 新規・切替など申請区分を確認する。
- 顔写真と自署に切れ、影、不自然な加工がないかを見る。
- 受け取り窓口へ本人が行けるか確かめる。
- 同意事項と最終確認を読み、案内に沿って送信する。
航空券の名前は、実際に発行されるパスポートの表記に合わせる必要があります。申請前の思い込みだけで予約名を固定せず、ローマ字や別名の扱いに迷う場合は旅券窓口へ相談します。送信後の「直したい」は、入力中の戻る操作とは違う手続きになることを意識しましょう。
受付通知と審査完了は別。「やること」を確認する
送信後はマイナポータルの「やること」で受付通知と受理番号を確認します。受付票が届いても、すぐ受け取れるわけではありません。不備があると訂正依頼が来るため、申請を忘れて旅行準備だけ進めないよう、翌日以降に通知を見る予定を入れます。

「要訂正」が出たら別の申請を作らない
訂正依頼の内容を読み、「修正して再度申請」から必要な箇所を直します。訂正が済むまで審査は中断します。単に新規申請をもう一度送ると重複申請になるので、通知にある訂正の入口を使ってください。表示が「処理中」のままでも、詳細のお知らせに交付予定日が届いている場合があります。
通常の手数料と受取可能日を確認する
2026年7月1日以降の通常の国内申請は次の金額です。オンラインと窓口では400円の差がありますが、未交付失効後の再申請などは別料金です。自分が通常の新規・切替に当たるかを、通知に示された金額と外務省の手数料案内で照合してください。

| 対象・有効期間 | オンライン | 窓口 |
|---|---|---|
| 18歳以上・10年 | 8,900円 | 9,300円 |
| 18歳未満・5年 | 4,400円 | 4,800円 |
成人向けの5年旅券と、12歳未満だけの料金区分は廃止されています。過去の記事や料金メモを使い回さないでください。クレジットカード納付の利用可否は窓口によって異なるため、交付通知の支払い案内に沿って準備します。
受取日は、通知と「パスポート受取可能日検索システム(パスけん)」で確認します。「約1か月たったから行く」ではなく、受け取り可能になったことを確認してから出向きましょう。交通費や半日の休みを無駄にしないためにも、開所時間まで一緒に控えます。
端末や写真で止まったら、窓口申請と比べる
対応端末がない、カードの再設定に時間がかかる、写真の訂正を繰り返す。そんな場合はオンラインに固執せず、窓口申請に切り替えると何が必要かを調べます。紙の申請では戸籍謄本や紙の顔写真などの準備が異なるので、オンライン用の手元の物だけ持って出かけないでください。

まだ送っていない人と、送信済みで審査中の人では相談内容が違います。問い合わせるときは「新規か切替か」「送信済みか」「エラーや訂正依頼の内容」「出発予定」をまとめます。申請済みなら、別の方法で重ねて申請する前に旅券窓口へ相談してください。システム停止の際も、同じボタンを連打せず公式のお知らせを確認します。
受け取りは本人が行き、その場で記載を確かめる
パスポートの受け取りは本人が行います。申請を代理人に頼める場合でも、代理受け取りはできません。交付通知、受付票、現在のパスポートなど、必要な持ち物は選んだ窓口の案内で確認します。切替の場合、手元の旅券を忘れないよう、前夜に持ち物を一か所へまとめてください。

受け取ったら、氏名、生年月日、旅券番号、有効期限などをその場で見ます。発行から6か月以内に受け取らないと失効し、次の申請で手数料が高くなる場合があるため、受取日を後回しにしないでください。帰宅後は渡航先の入国条件や保険、連絡先へ準備を進めます。
今日の最初の一歩は、カードの暗証番号と現在の旅券の期限を確かめ、受取窓口へ行ける日を一つ予定に入れること。そこまで決まれば、写真と入力を落ち着いて進められます。申請は旅のための準備です。送信ボタンを押すことではなく、手元に新しいパスポートを受け取るところまでを予定にしてください。
