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実際のところ年金はいくらもらえる?

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年金の受取額を知ろう

 

みなさまは自分が老後になったとき、年金をいくら貰えるかご存知でしょうか。
漠然と手取りで20万円くらいは貰えるのかな〜とか、いやいや30万は貰わないとやっていけないとか、いろいろな思いはあるかと思います。

 

正確な年金の金額を出そうとすると複雑なのですが、大まかな額はだいたい推測することができます。
今回はみなさまが受け取るであろう年金額の現実を知っていただきたいのです。
思ったより多かったという人(あまりいないでしょうが)、現実を知って愕然とする人、反応は様々だと思いますが、まずは現実を把握したうえで老後の備えを考えることにしましょう。

 

国民年金と厚生年金

 

年金には大きく分けて国民年金と厚生年金の2種類があります。

 

国民年金

20歳以上60歳未満の国民が原則として加入し、25年以上加入すると65歳から国民年金が受け取れます。厚生年金に加入している方は自動的に国民年金にも加入しており、厚生年金保険料には国民年金保険料が含まれています。
国民年金は40年加入した場合の満額が約78万円と決まっており、加入年数が40年より少ないと多少減額されますが、概ねこのあたりの金額とみてよいでしょう。

 

厚生年金

会社員(公務員の場合は共済年金)が加入する年金で半分は会社が負担してくれます。勤めていた期間とその間の給料によって年金支給額は異なります。
厚生年金保険料には国民年金保険料が含まれていますので、改めて国民年金の保険料を支払う必要はありません。

 

厚生年金の計算方法

 

国民年金は受取額の満額が約78万円ということが分かっているので、厚生年金の受取額が分かれば老後になった時、実際に受け取れる年金額が分かります。

 

厚生年金の受取額は以下の計算式で算出できます。

 

厚生年金 = 平均年収(万円)× 加入期間(年)× 0.005481

 

実際の年金受取額

 

では上記の計算式をもとに実際の年金受取額を計算してみましょう。
ここでは分かりやすく大卒22歳で入社し、会社員時代の全期間(60歳までの38年間)の平均年収が300万円だった場合の年金受取額を計算してみます。

 

国民年金

 

40年の加入で満額の78万円

 

厚生年金

 

平均年収(300万円)× 加入期間(38年)× 0.005481 = 62.48万円

 

年金受取額=78万円(国民年金)+62.48万円(厚生年金)=140.48万円

 

上記の国民年金78万円と厚生年金の62.48万円を合算すると年金受取額は年額で140.48万円、月額で11.7万円となります。

 

同様に22歳で入社し、60歳で退社するまでの平均年収が400万円、500万円、600万円、700万円だった場合の年金受取額(月額)を計算すると下記のようになります。

 

全期間の平均年収

年金受取額(月額)

300万円

11.7万円

400万円

13.4万円

500万円

15.1万円

600万円

16.9万円

700万円

18.6万円

750万円〜

19.4万円

 

(補足)厚生年金を計算する際の標準報酬月額は上限が62万円と定められており、全期間の平均年収に換算すると750万円以上になると年金受取額は変わらなくなります。

 

また厚生年金を計算する際のポイントとして、平均年収が全期間の平均であるということに注意する必要があります。若いころは平均年収も低いでしょうし、退職前は高給取りになっているかもしれません。全期間の平均なので退職前に年収1000万円だったとしても全期間で平均するとおおむね700万円くらいという感じで計算する必要があります。だいたい30代の年収を目安に考えるとよいでしょう。

 

老後の備えを考えよう

 

実際の年金額を計算してみていかがでしたでしょうか。上記の計算は厚生年金も60歳まで勤めた場合の満額を計算していることになりますので、途中で退職したり自営になった場合はさらに受取額は少なくなります。

 

実際問題としてこんな年金額で生活できるでしょうか。
国税庁の調査によると、正規社員の平均年収は467万円(男性520万円、女性349万円)なので、上記の表からすると約14万円程度の受取額となります。これは新入社員の手取り額よりも少ない金額です。
仮に賃貸で生活していたとしたら、家賃を払うと生活費はいくら残るのでしょうか。想像するだけで恐ろしい老後が待っているわけです。
昨今、老後総下流時代といわれていますが、それもあながち間違いではなく、むしろ多くの方が今後下流の老後生活を強いられてしまう可能性が高いのです。

 

ではそのような下流老後を回避するためにはどのような備えが必要なのでしょうか。
最低限下記の備えはマストだと考えた方がよいでしょう。

 

老後までに終の住みかを確保する
個人年金に加入し年金の不足額をカバーする

 

ただでさえ年金の受取額が少ないのに、老後も賃貸暮らしを続けるのは大変リスクの高い行為なのです。実家に戻ればよいという方はそれでもいいですし、戻る場所がないという方は老後を迎えるまでになんとか終の住みかを確保しましょう。60歳までに住宅ローンを払い終えるよう住居を確保するのがベストな選択肢です。老後の住まいについては、おひとりさまの住まいラボでも取り上げていますので、参考にしてみてください。

 

住居を確保したとしても、公的年金だけでは心もとないのも事実です。足りない分は民間の個人年金で補うように計画を立てましょう。個人年金は利回りが悪いから現金を積み立てた方がよいとか、インフレに弱いから投資に回した方がよいとか、いろいろな意見を目にすることがあると思いますが、筆者から言わせてもらうと全てナンセンスな意見です。

 

現金でコツコツ積み立てれる方はもちろんそうしていただいて問題ないのですが、20年、30年あれば人生いろいろなことが起こります。相当意思の強い方以外は老後資金に手を付けてしまう可能性が高いです。その点個人年金であれば現金化に手間がかかりますので、コツコツ老後資金を積み立てるという意味では非常に優れた手段といえます。

 

老後の資金は手堅く積み立てるべきであり、株式などのリスクの高い投資はできるだけ避けた方がよいと考えています。よく雑誌の記事などで手堅く利回り3%で投資すると・・・とか目にしますが、今どき利回り3%を30年続けるなんて神様以外には不可能なことなのです。3%の利回りを狙おうとすると同じくらいのリスクを伴いますので、数年に一度起こるリーマンショックなどの暴落時には元本割れしてしまう可能性が高いです。(詳しくは「個人年金は必須です」をご覧ください。)

 

老後の資金と投資は分けて考え、老後の資金はコツコツと個人年金で備え、余った余裕資金を株式などの投資に回すのがよいでしょう。老後の下流化を避けるためには失敗は許されないということを肝に銘じるべきです。

 

今の時代バラ色の老後を迎えるというのは難しいですが、時間さえ味方に付ければ、それほど苦労することなく中流の老後を迎えることも十分に可能なのです。
ぜひ今この瞬間から老後の備えを検討してみてください。

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