結婚って本当に幸せなの?結婚・独身それぞれのメリット・デメリット
人は年齢を重ねれば当たり前のように結婚を考えるものです。20代後半頃の、いわゆる「結婚適齢期」には誰もが結婚を意識します。
実際に周りの人が結婚を決めていけば焦りの感情を覚えることも増えてきますし、華やかな結婚式や暖かい家庭を見て憧れを感じる人も多いでしょう。
しかし……よくよく考えてみれば、周りの流れや年齢や時期だけを考えて結婚を決めること、それは本当に幸せなことなのでしょうか?結婚の幸せは皆同じものなのでしょうか?
中には性格やライフスタイル的に、結婚自体がそもそも向いていない人もいます。そんな人からすれば、結婚は苦痛なものでしかないでしょう。あらゆる物事が多様化した現代です。結婚に対する考え方も、昔と比べて大きく変化しつつあるのかもしれませんね。
今回は、「結婚は本当に幸せなのか」というテーマに焦点を当てながら、結婚することのメリット・デメリット、そして逆に独身でいることのメリット・デメリットを考えてみましょう。
結婚さえすれば幸せになれるという考え方は危険
よく、結婚さえすれば幸せになれるという考え方に陥ってしまっている人が婚活の場で多く見受けられるものです。しかしこの考え方はあまりに安易で危険をはらみます。
結婚のメリット・デメリット、そして独身のメリット・デメリットはそれぞれたくさんあり、どの点に共感できるのかは人によって大きく異なってくるからです。結婚にメリットをたくさん見いだせる人もいれば、デメリットばかり感じられてしまう人もいるということです。
最近の婚活ブームの流れから、異性と出会える場は非常に充実してきています。だからこそ、適齢期を迎えた男女はただ「結婚すること」を婚活の目的に定めてしまいがちです。
しかしお伝えしたように、結婚に対する幸せの感じ方は人によって違います。周りの流れに合わせて婚活しても、幸せを得られるかどうかはその人の考え方によるのです。
婚活を始める際は、結婚すること、そして独身でいることのメリット・デメリットを理解しつつ、結婚は自分にとって本当に幸せなものなのかを整理しておく必要があります。
結婚するメリット
では実際に、結婚して感じられるであろうメリットを考えてみましょう。それでも独身よりも結婚する人の方がもちろん多い世の中ですから、結婚は多くの人にとってたくさんのメリットを持つものです。
家庭という「居場所」を持つことができる
結婚すれば、自分の家庭という絶対的な居場所を持つことができます。居場所は、自分をいつでも受け入れてくれる大事なコミュニティです。何があっても帰ってこられる場所を持てることは、安心感を得たいという人の本能的な欲求を満たしてくれます。
また、子供を設けることができたり、自分たちの家庭を作って人生をともにしていく楽しみを得られたりするのも、家庭を持つことの醍醐味です。自分の居場所としての家庭に憧れを抱き、結婚を決める人は多いでしょう。
老後の不安が減る
老後の不安は、現代日本で問題視されていることの一つです。独身のままでは孤独死するかもしれない、老後に経済的に困窮するかもしれないという不安は、誰もが感じたことがあるでしょう。
結婚して家庭を持つことができれば、老後は夫婦二人で支え合える、子供に面倒を見てもらえるという安心感があります。独身でいることとは、圧倒的に不安の度合いが違うでしょう。
女性は家庭に入ることで専業主婦になれる
最近は「主夫」という言葉がよく聞かれるにもなりましたが、まだまだ男性が仕事、女性が家庭という夫婦のあり方は広く浸透しているものです。女性の場合、専業主婦になりたくて結婚がしたいと思う人も正直多いのではないでしょうか。
家庭に入るということは、仕事を続けていくことから解放されるということです。正直なところ、これだけでも相当なメリットを感じられる人は多いでしょう。
結婚相手によっては生活が一変して豊かになる可能性もある
もし経済的に裕福な人と結婚することになれば、今までと生活が一変し、豊かな暮らしを送ることができる可能性もあります。
結婚は、結婚相手と財産を共有していくことです。結婚によって得られる経済的な安心感にメリットを見いだす人も一定数いるでしょう。
世間体を気にしなくて済む
周囲からのプレッシャーや世間体を気にして、結婚を決める人もたくさんいるでしょう。やはり独身者よりも結婚する人の方が多い世の中ですから、独身のままでいる人に対する世間の目は正直冷たい部分があります。
自分だけ結婚していないことで、劣等感や孤独感を感じることもなくなります。世間体を気にするタイプの人にとって、結婚する最大の理由は世間体や周囲に置いていかれるような不安を払拭するためです。
結婚するデメリット
では逆に、結婚して感じられるデメリットとはどんなものがあるのでしょうか。結婚して愚痴をこぼす人がいるように、やはり結婚は幸せなことばかりではないのが実情です。
結婚後は基本的に一生共同生活を強いられる
結婚すれば、結婚相手、子供、相手の家族など、自分の家庭に関わる人とは基本的に一生共同生活をすることになります。別居婚などの特殊な結婚生活を選ばない限り、一人で生活していくことを望むのは難しくなります。
人と足並みをそろえるのが苦手な人、一人の時間が好きな人は、結婚してこの点に苦痛を感じることは多いものです。
家庭を持つということの責任感やプレッシャーに追われる
家庭を持つことは暖かさや安心感などのメリットを得られる一方で、責任感やプレッシャーも伴います。自分が軽率な行動を取れば、家族全員に迷惑がかかる可能性も出てくるでしょう。
そんな責任感の中でも、子供を持つことに対する責任はすさまじいものがあります。子育てにかかるお金は莫大です。さらに、一人前の大人に育てていかなければいけないというプレッシャーとは常に闘っていかなければいけなくなります。
結婚相手との不仲、離婚の可能性
せっかく結婚を決めても、結婚相手と上手くいかない可能性ももちろんあります。不仲になって、家庭にいづらさを感じたり、結果的に離婚したりする可能性も出てくるでしょう。
現代の夫婦の離婚率は35%前後と言われています。せっかく結婚しても、全体の3割以上の夫婦が離婚する時代なのです。結婚は離婚のリスクをある程度抱えたうえでしなければいけないものと言わざるを得ません。
プライベートの自由度が下がる
結婚すると、プライベートの自由度が圧倒的に下がります。自分の時間とお金を自由に使えることは、独身時代と比べて驚くほど少なくなるでしょう。結婚をしたことで趣味や夢を諦めたという人は実は非常に多いです。
個人的にやりたいことがたくさんある人にとって、プライベートの自由度が下がるというのは大きなデメリットに感じられるはずです。
結婚相手の実家・親戚付き合いの煩わしさがある
結婚は自分たちだけの話ではありません。結婚後は、相手の実家や親戚ともうまく付き合っていかなければいけませんので、この点に煩わしさを感じる人も多いでしょう。
せっかく結婚相手とはうまくいっているのに、相手の家族との関係に折り合いがつかず、最終的には夫婦仲まで悪化させてしまうパターンは意外と多いです。
独身のままでいるメリット
では、続いて独身を貫いていくことのメリットをここからは考えてみましょう。独身者は既婚者と比べるとやはり圧倒的に少ないものです。特に年配者こそ、結婚してこそ一人前の大人だと考える傾向はあるため、独身でいることのメリットは見逃されてしまいがちです。
しかし独身でいることは、家庭に縛られない立場でいることです。メリットに感じられることもたくさんあります。
一生自分のためにお金と時間を使っていける
独身者でいれば、一生自分のためにお金と時間を自由に使っていくことができます。趣味や遊びに時間をかけることができますし、大人になっても新しいことにどんどん挑戦していくことができます。
また、いつまでも恋愛を楽しめるという良さもあります。自分の思うがままに自分の人生を動かしていけるのは、独身者ならではの最大のメリットになります。
仕事に熱中することができる
仕事か結婚か、の選択で結婚するべきかどうか悩む人は多いです。特に女性の場合は、最近は男性と肩を並べて仕事する人も増えてきましたので、結婚を諦めて一生仕事に生きていたいと考えることもあるでしょう。
家庭に入れば、自然と仕事はセーブしなければいけなくなります。もし出産することがあれば、仕事は最低でも産休中は諦めなければいけません。仕事を優先した人生を送っていきたい人にとっては、独身でいる方が何かと自由度が高く向いているでしょう。
家庭を持つという責任に縛られない
独身のままでいれば、責任を負うべきは基本的に自分のことのみです。結婚相手や子供など、自分以外の人が関わってくる責任やプレッシャーに縛られることはありません。
大切な人を気にかけながら生きていくのが煩わしいと考える人も多いでしょう。独身者であれば、家庭を持つという責任をいつも感じる必要はないのです。自分のペースで、自分のやりたいように生きることができます。
独身のままでいるデメリット
独身でいることは、良くも悪くも自己責任です。自分のことを自分で責任を持つということは、メリットでもありデメリットでもあるということになります。では、独身でいることに対するデメリットはどんなことが考えられるのでしょうか。
収入も健康も生活も全て自己責任
もし独身の状態で病気になったり、職を失ったりするようなことがあれば、その結果は全て自分で背負っていかなければいけません。独身だと、いざという時に頼れる人がいないため、誰にも支えてもらえない苦しみを味わうこともあります。
もしパートナーがいれば、自分が職を失ってもお互いに支え合うことができます。しかし独身者の場合は支え合うパートナーがいないため、困った時に不便さを感じることも少なくありません。
老後の不安を抱えることになる
独身者にとって一番の不安となりがちなのが、やはり老後のことです。
孤独死する可能性、介護者がいないことで苦労するなど、将来のことを心配し始めた結果「やっぱり結婚はしておいた方が良いかも…」と思う人は多いものです。何かと感傷的になりやすい老後だからこそ、支え合える人がいた方が安心なのは確かでしょう。
子供を持てない
独身のままでは、基本的に子供を設けることはできません。独身=子供は望めないと思っておいた方が良いでしょう。結婚したくないものの、子育てには興味があるという人も一定数いますから、我慢して結婚する人生を選択するかどうかは悩みどころでしょう。
また、跡取りや子孫を残せないということも、意外と問題に感じられる人も多いです。昔ほど子孫を残すことに対する考え方は緩くなったものですが、それでも血を絶やしてしまうことにデメリットを感じる人もまだまだたくさんいるでしょう。仕事柄、子供はいた方が印象は良いという場合もあるかもしれません。
まとめ
幸せのかたちは人それぞれです。結婚に心から幸せを感じられる人もいますし、独身の方が圧倒的に幸せだと思う人もいるでしょう。
いずれにせよ、時代の変化とともに結婚による幸せの考え方も大きく変化していっています。世間一般の流れに合わせて結婚することが、必ずしも幸せとは言えない時代が来ているのかもしれません。
最終的に結婚するのは自分ですし、人生も自分のものです。結婚することが幸せなのか、独身でいることが幸せなのか、婚活を始める前には一度冷静に考えてみることが大切です。